御岳山(929m)と大塚山(921m)

2002年2月
荒松


 奥多摩丘陵にある御岳山は、信仰の山として古くから多くの参拝者を集めている。山頂にある御獄神社は紀元前創設と言われている。普段の宗教的雰囲気も、この日は、打って変わって少し厳しい雪山ハイキングとなった。
 青梅線みたけ駅周辺は、雪まじりの雨、山稜はすでに雪化粧を終え、山は厳しい表情を見せていた。甥の政行君は、「こんな天気に登るの」と不安そうだ、駅案内所で詳しい情報を尋ねた後出発する。滝本駅までは氷雨降る車道を40分程歩く、駅に着くころには、下半身がズブ濡れ状態であった。ここからはケーブルカーを利用する、約5分程で山上のみたけ駅に着く。雪はたえまなく降っている、風のないのがせめてもの救いである。よく踏み固められた雪の参道を、スリップに注意しながら歩く事約20分で山頂に着く。さっそく御獄神社に参拝、健康と景気回復をお願いする。
 今日は節分の日、20分後には豆まきが始まるとの事であったが、寒さに我慢できずビジターセンターへともどる。ここにはファンヒーターがあり暖を取りながらゆっくり昼食をとる。午後からの行動は、近くにいたべテランハイカーの忠告に従い大原山を往復した後、参道を下ることにした。
 大原山への道は静かな雪道である。たっぷりと雪を被った木々が冬の淡い光には浮かんでいる、山を美しくも厳しくもする絶え間無く降る雪は、山の魔術師のようだ。途中、政行君がスリップをするというちょっとしたハプニングもあったが無事大原山に着く。記念写真だけをとり、すぐに引き返す。雪道を歩きながら「こんなんは雪山といえへんで」とえらそうな口を叩くが疲れているのは僕の方である、つくづく歳は取りたくないものだと思った。ビジターセンターで体を暖めた後、参道を下る。
 参道は立派に舗装されている。下るほど積雪が少なくなり、滝本駅に着くころには小雨になっていた。ここで少し休憩した後みたけ駅へと下る。雨はすっかり上がっていたが、山々はまだ霧の中にあった。途中多摩川のほとりに建つ玉造美術館による、この美術館は明治中期から昭和中期にかけて活躍した川合玉造画伯を記念して建てられた。
 ハイキングと美術鑑賞、柄になくおしゃれな1日であったが、この夜友人宅でほんの少しだけ多くビールを飲んだのは言うまでもない。


(荒松)